HOMECOLUMN / ブランディング

ブランディング2025.06.04

個性がないと悩む人の「差別化」の作り方

「自分には、これといった個性がない」。歌える人も、曲を作れる人も無数にいて、その中で自分だけがのっぺりして見える——この悩みは、まじめに音楽と向き合っている人ほど強く感じます。でも先に結論を言います。差別化は、才能ではなく組み立て方の問題です。個性が「ない」のではなく、まだ言葉にして伝えていないだけ。この記事では、伸びない原因をひとつずつ分解し、才能に頼らず違いを作る方法を、順番に見ていきます。

「個性がない」の正体は、たいてい別のこと

まず、大事な事実から。「個性がない」と感じている人のほとんどは、本当に個性がないのではありません。個性を、まだ言葉にできていない・伝えていないだけです。あなたの好きなもの、大事にしていること、これまでの経験——それらは確実に他人と違います。ただ、それが投稿にもプロフィールにも表れていないから、外からは「普通」に見えてしまう。

もう一つ。今は上手い人が本当に多い時代です。だから、上手さだけで抜けようとすると、どうしても差がつきにくい。でもこれは絶望の話ではありません。上手さ以外で差をつける余地が、たくさん残っているということです。以降で、埋もれる原因を3つに分けて分解していきます。原因が分かれば、対策は必ず立ちます。

POINT「個性がない」の多くは「個性を言葉にして伝えていない」だけ。上手さだけで抜けにくい今こそ、上手さ以外で差をつける余地が大きい。

埋もれる原因①:上手さだけで勝負している

ひとつ目の原因は、勝負する土俵の選び方です。「もっと歌が上手くなれば」「もっといい曲を作れば」——技術を磨くのはもちろん正しい。でも、上手い人が山ほどいる場所で「もっと上手く」を目指すのは、いちばん差がつきにくい戦い方です。

考えてみてください。あなたが「めっちゃ上手いな」と思う歌い手を、名前まで覚えているでしょうか。上手さは感心されますが、思い出す理由にはなりにくい。人が誰かを応援するのは、上手いからではなく「その人だから」です。

上手さは「入場チケット」。持っていて損はないが、それだけでは選ばれない。選ばれる理由は、上手さの外側にある。

だからといって練習をやめる必要はありません。技術は土台として磨きつつ、差別化の軸は別のところに置く。この発想の転換が、埋もれから抜ける第一歩です。売れる人と売れない人の違いを深掘りした売れる人と売れない人を分ける、たった一つの違いもあわせてどうぞ。

埋もれる原因②:「誰に」が決まっていない

ふたつ目は、届ける相手が決まっていないこと。「みんなに聴いてほしい」は優しい言葉ですが、差別化の観点ではいちばん埋もれる考え方です。全員に向けた発信は、結局誰の心にも深く刺さりません。

逆に、届ける相手を絞ると、そこに刺さる言葉・見せ方が自動的に決まって、違いが生まれます。「夜に一人で頑張る社会人へ」と決めた瞬間、選曲も、投稿の時間帯も、言葉づかいも、他の人とは変わってきます。絞ることが、差別化そのものなのです。

「みんなに」の場合「誰に」を絞った場合
投稿の言葉当たり障りなくなる刺さる言葉が選べる
聴く人の反応「ふーん」で流れる「私のことだ」と刺さる
覚えられ方その他大勢「あの人」になる

相手を絞るのは怖いものです。「聴いてくれる人が減るのでは」と。でも実際は逆で、絞ったほうが濃いファンが生まれます。少ないファンでも売上を作る考え方は少ないファンでも売上を作るで詳しく扱っています。

埋もれる原因③:良さを言葉にしていない

みっつ目。あなたにはすでに良さがあるのに、それを言葉にして掲げていない。プロフィールが「音楽やってます」だけだったり、投稿から人柄が伝わってこなかったり。良いものを持っていても、伝わらなければ「ない」のと同じに見えます。

ここで効くのが、自分の魅力を他人に聞くこと。自分の強みは、自分ではいちばん見えません。すでにいるファンや友人に「なんで応援してくれるの?」と聞くと、自分では当たり前だと思っていた点が、実は差別化ポイントだった、と気づけます。

  • ファンや友人に「なぜ自分を聴く/応援するのか」を3人に聞く
  • 返ってきた言葉の中で、共通している点を探す
  • それをプロフィールや投稿の言葉に反映する

言葉にする作業は、キャッチコピーや肩書きづくりに直結します。刺さる肩書きの作り方は刺さるキャッチコピー・肩書きの作り方、プロフィール文の整え方はアーティストプロフィールの書き方が役立ちます。

差別化は「かけ算」で作る

ここからが本題です。差別化は、たった一つの飛び抜けた才能で作るものではありません。複数の普通の要素を、かけ合わせて作るものです。一つひとつは平凡でも、組み合わせれば、まったく同じ人はいなくなります。

かけ算の例

「弾き語り」×「元・看護師」×「夜勤明けの人に届ける」
→ 夜勤で疲れた人に寄り添う、元看護師の弾き語りシンガー。

「ボカロP」×「地方の田舎暮らし」×「田園の情景を描く」
→ 地方の風景を音にする、田舎暮らしのボカロP。

どの要素も、単体では「よくある」ものです。でも3つかけ合わせると、途端にその人だけの立ち位置ができます。あなたも、次の枠を埋めてみてください。

「【 音楽の方向性 】」×「【 あなたの背景・経験 】」×「【 届けたい相手・情景 】」

この3つの組み合わせが、あなたの差別化の核になります。世界観として育てるならアーティストの世界観の作り方、埋もれない発信に落とし込むなら個人ブランディングの始め方へ続けて読むと、そのまま実装できます。

POINT差別化は「一つの才能」ではなく「普通の要素のかけ算」で作る。方向性×背景×届けたい相手。同じ組み合わせの人はいない。

今日からできる差別化の3ステップ

理屈が分かっても、動かなければ変わりません。今日からできる、具体的な3ステップに落とします。

  1. かけ算の3要素を書き出す/方向性・背景・届けたい相手を、それぞれ紙に書く。
  2. 一文の肩書きに言い切る/「〇〇に△△を届ける、□□なアーティスト」の形にする。
  3. プロフィールと直近3投稿に反映する/掲げた肩書きどおりの投稿を、まず3本出す。

ポイントは、頭で完璧に整えてから、ではなく、掲げて発信しながら育てること。最初の肩書きは60点でかまいません。発信して反応を見ながら、しっくりくる言葉に磨いていけばいいのです。今のショート動画中心の環境は、この試行錯誤と相性が良く、反応を見ながら早く軌道修正できます。ショート動画の使い方はリールで音楽を伸ばすを参考にどうぞ。

ミニ事例:「普通」だった人が選ばれるまで

弾き語りをしている、ゆうたさん(仮名・25歳)。歌はそこそこ上手いけれど、「自分は器用貧乏で、これといった武器がない」と悩んでいました。投稿はカバー中心で、プロフィールは「シンガーソングライターです」だけ。埋もれている自覚はあったそうです。

そこで、かけ算で自分を分解しました。出てきたのは「弾き語り」×「元・工場勤務」×「夜勤明けの人へ」。本人にとっては隠したかった工場勤務の経歴が、実は最大の差別化ポイントでした。肩書きを「夜勤明けの帰り道に効く、元工員の弾き語り」に言い換え、投稿も夜勤・働く人に寄せました。

変化は、コメントに出ました。「自分も夜勤なので刺さります」「帰り道、これ聴いてます」——それまで「上手いですね」だったコメントが、「自分のことだ」に変わったのです。フォロワーの伸びは緩やかでしたが、応援の濃さがまるで違いました。新しい才能を得たわけではなく、もともとあった経歴を武器として掲げただけ。それが差別化でした。

差別化チェックリストとよくある勘違い

最後に、方向を間違えないための確認です。差別化には、やりがちな勘違いがあります。

  • 差別化=奇抜、ではない(続かず、本当の自分とズレる)
  • 「みんなに」ではなく「誰に」を絞れているか
  • 上手さ以外の軸を、ひとつ持てているか
  • 自分の良さを、他人に聞いて確かめたか
  • 掲げた肩書きどおりの投稿が並んでいるか
  • 等身大の中から選んでいるか(盛りすぎていないか)

いちばんの勘違いは「差別化=目立つこと」です。差別化のゴールは、奇抜さで一瞬注目されることではなく、思い出してもらえること。だから、無理に奇をてらう必要はありません。等身大の要素をかけ合わせて、一貫して伝える。それがいちばん長く効く差別化です。個性に悩んで気持ちが沈むときは、「自分には才能がない」と落ち込むあなたへもそっと読んでみてください。

よくある質問

Q. 本当に個性がない人でも、差別化はできますか?

A. できます。差別化は特別な才能ではなく、要素の組み合わせと伝え方で作れます。歌の方向性・好きなもの・届けたい相手・見た目などをかけ合わせれば、まったく同じ人はいません。個性が「ない」のではなく、まだ言葉にして伝えていないだけ、という場合がほとんどです。

Q. 差別化のために、奇抜なことをした方がいいですか?

A. 奇抜さは必要ありません。むしろ無理に奇をてらうと、続かず、本当の自分とズレていきます。差別化は「目立つこと」ではなく「思い出してもらえること」です。等身大の中から、伝える部分を選んで一貫させるほうが、長く効きます。

Q. 歌が特別上手くないと、差別化できませんか?

A. 上手さは差別化の一部でしかありません。誰に届けたいか、どんな気持ちを乗せるか、どんな見せ方をするか——上手さ以外の要素で十分に違いは作れます。上手い人が無数にいる今、上手さだけで抜けるのはむしろ難しく、組み合わせで勝負するほうが現実的です。

Q. 自分の差別化ポイントが自分では分かりません。

A. 自分の魅力は、自分ではいちばん見えにくいものです。すでにいるファンや友人に「なぜ自分を応援してくれるのか」を聞くと、思わぬ強みが見つかります。それでも分からないときは、第三者に客観的に見てもらうのが近道です。スタールートでもオンラインで無料相談を受けています。

STAR ROUTE MUSIC AGENCY

あなたの「かけ算」を、一緒に見つけます。

差別化でいちばん難しいのは、自分の武器を自分で見つけることです。スタールートは、あなたの経歴・好きなもの・届けたい相手を一緒に棚おろしして、あなただけの立ち位置を言葉にします。そこから発信の設計、楽曲制作、SNS運用代行まで、全国どこからでもオンラインで伴走します。「個性がない」と思っている人ほど、話しに来てください。相談は何度でも無料です。

※ 本記事は情報提供を目的としたものです。最新の内容・料金・キャンペーン等は無料相談時にご案内します。スタールートは全国どこからでもオンラインでご相談いただけます。

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