Spotifyのプレイリストに載ると、これまで届かなかった人に一気に曲が届きます。だからこそ「どうすれば載れるのか」を知りたい人は多いはず。この記事は、公式プレイリストへの正しい提案手順を、そのまま使える例文とチェックリストつきで解説します。あわせて、お金で載せると持ちかける危ない話の見分け方まで。近道はありませんが、載る確率を上げる準備は、確かに存在します。
まず、狙う相手を正しく分けます。ひとくちに「プレイリスト」と言っても、性質がまったく違う3種類があるからです。
| 種類 | 誰が作る | 近づき方 |
|---|---|---|
| エディトリアル(公式) | Spotifyの編集チーム(人) | Spotify for Artistsから提案する |
| アルゴリズム系 | Spotifyの自動生成(Discover Weekly等) | 保存率・初動・関連の強さで拾われる |
| ユーザー系 | 一般の人や個人キュレーター | 直接の交渉・関係づくり |
この記事の主役は、いちばん問い合わせが多い「公式(エディトリアル)」です。まだSpotifyに曲を出していない人は、先にSpotifyに自分の曲を出す方法とサブスク配信のやり方を済ませてください。提案は、配信の入稿とセットで進めます。
公式プレイリストに載る正規の方法は1つだけ。Spotify for Artistsから、リリース前の新曲を編集チームに提案することです。これはピッチ(pitch)と呼ばれます。無料で、リリースのたびに何度でも出せます。
ここで大事な前提。提案しても採用は保証されません。それでも毎回出す理由は2つあります。1つは、出さなければ検討すらされないから。もう1つは、提案という行為そのものが、リリース直後にあなたの曲を編集チームとシステムに認識させ、アルゴリズム系に拾われるきっかけになることがあるからです。Spotify for Artistsの基本操作はSpotify for Artistsの使い方と分析の見方にまとめています。
手順を、順番に進めます。各ステップに「なぜ」を添えます。
| STEP | やること | なぜ |
|---|---|---|
| 1 | 配信代行に、リリース日を先に確定して入稿する | 提案は「未リリースの曲」にしか出せないため |
| 2 | Spotify for Artistsで対象曲を選び「Pitch a song」へ | 提案フォームの入口 |
| 3 | ジャンル・雰囲気・楽器・言語などのタグを選ぶ | 編集チームが分類・検討しやすくする |
| 4 | 曲の背景や込めた思いを文章で書く(後述の例文) | 人が読むので、文脈が伝わると強い |
| 5 | リリース7日前まで(理想は2〜4週間前)に提出 | 検討時間の確保。当日では手遅れ |
入稿から逆算した全体の段取りは、リリーススケジュールの立て方で日数の目安を確認してください。ここを甘く見ると「提案が間に合わない」という初歩的な失敗が起きます。
提案文の欄は、多くの人が「よろしくお願いします」で終わらせてしまいます。ここは人が読むので、文脈が伝わると印象が変わります。型は「曲の一言紹介 → 誰に届けたいか → サウンドの特徴 → 制作背景 → 今の反応」です。例を出します。
この曲は、夜に一人で頑張っている人の隣に置きたくて作った、ミドルテンポの弾き語りバラードです。アコースティックギターとピアノを軸に、サビで生のストリングスが重なります。2番のあとに無音の一拍を置き、そこからサビに戻る構成にしました。歌詞は、20代で仕事に悩んでいた自分の実体験がもとになっています。プレ・リリースの段階で、SNSの30秒のショートに「泣いた」というコメントが多く付いています。落ち着いた夜のプレイリストに、そっと置いていただけたら嬉しいです。
ポイントは3つ。具体的な情景・音の特徴・実際の反応を入れること。抽象的な「最高の一曲です」より、「無音の一拍」「30秒のショートに反応」のような具体が効きます。歌詞やコンセプトの言語化に迷ったら心に刺さる歌詞の書き方や自分らしい音楽の見つけ方が助けになります。
提案文だけでなく、曲そのものと周辺の準備で差がつきます。提出前に確認してください。
周辺を整えると、仮に公式に載らなくても、リリース初動でファンに保存されやすくなり、アルゴリズム系に拾われる土台になります。伸びない構造の見直しは曲を出しても伸びない理由を。
公式だけに賭けないことも大切です。残り2種類の近づき方をまとめます。
アルゴリズム系(Discover Weekly など):これは提案では動かせません。効くのは、リリース直後に既存のリスナーがしっかり聴き、保存・フォローすること。つまり初動をSNSで作ることです。だから、リリースと同時にショート動画を出す設計が重要になります。動画の作り方はショート動画の台本の作り方を参考に。
ユーザー系:個人が運営するプレイリストは、丁寧に連絡を取れば載せてもらえることがあります。ただし、無関係なジャンルに大量に送るのは逆効果です。あなたの曲調と合うものだけに、短く誠実に連絡します。再生数を健全に伸ばす全体像はSpotifyの再生数を増やす方法にまとめました。
SNSやメールで「公式プレイリストに確実に載せます、料金は〇円」といった営業が届くことがあります。ここははっきり言います。公式に有料で載せる正規の仕組みはありません。
不自然な再生数の購入は規約違反にあたり、曲やアカウントに悪影響が出るおそれがあります。怪しい話の見分け方は、事務所の勧誘を扱った事務所スカウトは本物?怪しい勧誘の見分け方の考え方も応用できます。迷ったら、契約や支払いの前に一度無料相談で第三者に確認するのが安全です。
ベッドルームで曲を作るCさん(仮名・20代)は、これまで3回、公式プレイリストに提案しましたが、いずれも採用されませんでした。「提案しても載らないなら意味がない」と感じていた頃です。
そこで、提案そのものよりリリース初動の設計を一緒に見直しました。リリース前日に予告のショートを1本、当日に本編サビの30秒を1本、翌日に制作の裏側を1本。3日間で初動を集中させる形です。既存のフォロワーに「今日出たよ」と届くよう、リリース日を事前に告知しました。
「公式には今回も載りませんでした。でもリリース3日目に、Discover Weeklyに入っている、という通知が来て。初めて知らない人にたくさん聴かれました」(Cさん)
結果、そのリリースは初月のリスナー数が過去の4倍近くに。提案は出しつつ、初動でアルゴリズムに拾わせるという二段構えが効いた例です。この初動づくりは、投稿の設計から一緒に組めるSNS運用代行でも支援しています。
A. Spotify for Artistsからの正規の提案(ピッチ)は無料です。掲載を確約すると持ちかけて料金を請求する外部業者もありますが、公式には有料で掲載を保証する仕組みはありません。お金で載せると持ちかける話には十分注意してください。
A. 必ず載るわけではありません。提案は編集チームに検討してもらうための窓口で、採用は保証されません。ただし提案しなければ検討すらされないため、毎回リリースごとに提案するのが基本です。仮に公式に載らなくても、提案によってリリース直後の初動が可視化され、アルゴリズム系のプレイリストに拾われるきっかけになることがあります。
A. リリース日の少なくとも7日前までが必須で、できれば2〜4週間前が理想です。編集チームが検討する時間を確保するためです。リリース当日や前日では、公式プレイリストの検討対象から外れてしまいます。配信代行への入稿も逆算して早めに進めてください。
A. 公式(エディトリアル)はSpotifyの編集チームが選ぶもの、アルゴリズム系はDiscover Weeklyなど個々のリスナーに自動生成されるもの、ユーザー系は一般の人が作るものです。狙い方が異なり、公式は提案で、アルゴリズム系は保存率や初動で、ユーザー系は直接の交渉や関係づくりで近づきます。
STAR ROUTE MUSIC AGENCY
スタールートは、リリースの提案文づくりから、初動をつくるSNSの設計、Canvasやジャケットの準備まで、1回のリリースを丸ごと伴走します。公式に載る載らないだけでなく、アルゴリズムに拾われる土台づくりが本当のカギです。楽曲制作・SNS運用代行・活動の学びを、全国どこからでもオンラインで。相談は何度でも無料です。